====== 概要 ====== * ICL と LASIK のどちらも適応した。なので、どちらでも良かった。 * 近視もまあ問題だが、それより乱視の方が問題だった。 * 乱視は ICL より、LASIK の方が精度が高く出る。 * ICL の場合、乱視レンズだと目の中で回転してしまう可能性がある。その場合、再手術で位置調整が必要。 一般的なことはいちいち触れないので、調べてください。 ===== ICL ===== [[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%BC%E5%86%85%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA|眼内コンタクトレンズ]]のこと。 目の中にコンタクトレンズを入れてしまうことで視力矯正する。 可逆性がある(レンズを抜けばいいだけ)。 ==== LASIK ==== [[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF|エキシマレーザー角膜屈折矯正手術]]のこと。 要するに、角膜表面を削って、曲率を変えて視力矯正する。 角膜を削るので、角膜が薄すぎると適用困難。 平均は 500μm ぐらいらしい。 自分の場合、平均か平均よりも少し厚かったので、問題なかった。 可逆性がない(角膜は基本的に元通りにならない)。 ==== ICL vs LASIK ==== 単純に比較して良いものではない気がするが、ごちゃごちゃ書くと訳わからなくなりそうなので、単純に考える。 自分が気にした・考えた観点しか無いので、ここに書かれてないことは知らない。 === お金 === ICL、LASIK 共に眼鏡、コンタクトを下手に続けるよりはコスパ良いと思う。 ただ、どちらも将来的にランニングコストが発生したりする点は注意が必要。 単に眼鏡、コンタクトにかかるコスト以外に、そもそも眼鏡をつけ外しする日々の手間・ストレスも考慮すると、だいぶ良い買い物になると思う。 あと医療費控除の対象となるので、提示された金額以上にコスパが良くなる可能性が高い。 === 近視 === 前提として近視は、軽度近視・中等度近視・強度近視に分けられる。 * 軽度近視: -3.00D 以下 * 中等度近視: -3.00D以上 -6.00D以下 * 強度近視: -6.00D以上 基本的に -/+ 方向どちらでも 0 から離れれば離れるほど、酷い状態。 自分の場合は、中等度近視だった。 具体的には左: 4.5 程度、右: 5.0 程度だったと思う。 基本的に軽度近視、中等度近視であれば LASIK が推奨される。 強度近視であれば、ICL が推奨される。 (もちろん、厳密にはもう少し条件や相性問題はあると思う、) 強度近視が ICL 推奨なのは、LASIK だと削りすぎてしまうから。 逆に軽度近視、中等度近視程度なら、LASIK でもそこまで削ることはないので、問題になりにくい。 === 乱視 === LASIK の方が ICL より乱視矯正の精度が高い。 これはレーザで正確かつ少しずつ調整して削れるから。 ICL は LASIK より乱視矯正の精度が落ちる。 正確には精度が落ちるというよりも、思ったよりも乱視が治らないことがある。 また、目に入れたレンズが中で回転してしまう恐れがある。 乱視レンズは向きが重要なので、なんらか衝撃が加わりレンズがずれてしまうと、再調整が必要となってしまうケースが存在する。 では、どのぐらいの衝撃でレンズがずれるのかという話になるが、個人差がありすぎてよく分からない。 衝撃が大きければ大きいほど、ずれる確率は高くなるが、小さくてもずれるときはずれるらしい。 日常生活レベル、具体的には歩く・走るみたいな振動レベルでずれる可能性も十分にある。(もちろん、全体の1%以下とかそういう話だと思うが) 当たり前だが、激しいスポーツはそれだけ大きな衝撃に繋がる可能性があるので、避ける必要がある。 衝撃のレベルはさておいて、レンズがずれる確率全般の話をすると、100人に1人とかそういうレベル感の話っぽい。([[http://www.kikuchi-college.ac.jp/KCOEL/LASIK/|When Good Refractive Surgery Goes Bad... LASIK Complications and What to do About them.]]) もちろんこれは正確な統計ではなく、話聞いた方の体感的な話。 実際はもっと多い・もっと少ない可能性がある。 ただ、ネット情報を追う限り、後述するグレアとかよりも可能性は低いと思う。 === 感染症 === 切ったり削ったりすれば当たり前に抱える可能性だと思っている。 そして、もしこの問題が現実に起きたとき、ICL の方がリスクが高い。 なぜかといえば、本来無菌状態であるはずの目の中に物入れるから。 その点 LASIK であれば、表面削るだけなので、問題が起きるのは表面だけに抑えられる。 ただし、重要なのは適切な環境で、安全に受けられる場所を探すこと。 どちらもそこそこ歴史はあるので、ちゃんとした場所でちゃんとやれば、それなりにリスクは抑えられるはず。 [[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E6%89%8B%E8%A1%93%E9%9B%86%E5%9B%A3%E6%84%9F%E6%9F%93%E4%BA%8B%E4%BB%B6|レーシック手術集団感染事件]]みたいなのが起きるような場所・値段でやらないことが重要。 === 合併症 === 前提として個人差がある。 個人差のレベルは全く問題がない人から、深刻な合併症(日常生活に支障をきたすレベル)まで様々。 ここから後遺症になる場合もある。 先に深刻な合併症になる可能性に関して先に触れると、条件が整っていればそこまで多くはないとされている。 具体的には 1% を下回るとされているが、正しいかは微妙。 一応 Pacific University College of Optometry の論文とかで示されていたが、どこまで信用できるかは怪しい。 ただ、基本共通しているのは良い条件の患者と良い医者に当たれば、リスクが低いということ。 良い医者に関しては、現代だとコンピュータ制御に置き換えられているので、人がメスを入れなければそれほど多くの問題にはならないと思う。 軽度な合併症は結構な確率で起きる。 代表的なもので言えばドライアイ。 一部論文だと50%近い人が該当している。 ただし、結構な割合で半年以内に改善している。 視覚異常に分類されるものに、グレア・ハロー・スターバーストがある。 これらは 20%~30% 程度起きる可能性がある。 ただし、最新の機械を使った LASIK であれば軽減可能。 [[https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/17469899.2024.2394214|A toolkit for patients evaluating benefits and risks of LASIK]] あたりに書いてある。 国内だと、継続的な頭痛とかでトラブルになっていることもあるが、ここはよく分からない。 ただ、無視するにしては問題の規模と件数が多いと思う。 実際に消費者庁あたりが警告していたりする。 === 白内障・緑内障 === LASIK, ICL 共に白内障になるリスクは無いと思う。 少なくともやったから白内障になった・進んだは見つけられなかった。 そして、LASIK, ICL 後に白内障になったとしても、対応できる。 緑内障は ICL の場合だけ、リスクが高まる。 特に家系内で緑内障になった人がいた場合は、注意したほうが良さそう。(遺伝するので) 逆にそうでなければ、まあ無視できるリスクだと思う。 定期的な検診さえしていれば、気づくことはできるし、万が一問題になってもレンズを抜けばいいだけ。 === 近視戻り === ICL は無し。(近視の悪化は別) LASIK は可能性としてあり得る。 もし起きた場合は、再手術となるのが一般的。(もちろん、そのままにすることもできるが...) ただし、角膜の強度を上げる施術があり、それをやれば戻りにくくはなるらしい。(LASIK をやる場合、これをやらない選択肢はないと思う。) ==== 結局 ICL と LASIK のどちらが良いのか ==== 人によって違うというのが一般的な回答。 世の中で言われているほど LASIK は危険ではないと思う。 世の中で言われている危険性を持ち合わせているのは LASIK だが、別に ICL が安全というわけでもない。 どのリスクを許容できて、どの程度のメリットを受けられるかという、ある意味のコストバランスの話でしか無い。